必見!耐震補強工事を考えている人!工事の種類や費用4つのポイント


自分が住んでいる家の耐震性が気になっていませんか? 特に、いつどこで大地震が起こってもおかしくない日本では、地震に備える住宅の耐震補強工事は急務といわれています。けれども、補強対象の建物や工事費などが分からない人も多いでしょう。そこで、耐震補強工事を考えている人に向け、工事が必要な住宅や工事の種類、費用などをご紹介します。

  1. 住宅の耐震補強工事とは
  2. 耐震補強工事が必要な住まいとは?
  3. 住まいの耐震補強工事の種類
  4. 耐震補強工事の費用など

この記事を読んでいただければ、耐震補強工事に関する疑問やお悩みなどが解決できるでしょう。ぜひお役立てください。

1.住宅の耐震補強工事とは

まずは、住宅の耐震補強工事とはどのようなものか、必要性や現状などについて詳しくご紹介しましょう。

1-1.耐震補強工事とはどのようなものか?

「耐震補強工事」とは、ひとことでいうと地震で建物が倒壊するのを防ぐために行う工事のことです。工事をする前には建物の耐震診断を行います。そして、「所定のレベルに達していない」という結果が出たら、設備・施工条件・工事費用・工期などを考慮しつつ耐震補強設計を立てるのです。耐震補強工事は、リフォームをするときに同時に行うと、コストを抑えることができます。

1-2.なぜ耐震リフォームが必要なのか?

最近、耐震補強リフォームの必要性を強く感じている人が増加しています。というのも、昨今、日本では大地震は数年ごと、群発地震は数え切れないほど起こっているからです。そして、今後も、いつどこで大規模地震が起きるかまったく予測がつきません。
そのため、自分と家族の命、財産を守るためにも、家の強度を調べ、耐震補強工事やリフォームで、どんな地震でも倒壊しない家を作ることが重要なのです。

1-3.耐震補強工事の現状と問題点

現在、日本では耐震補強工事の現状はどのようになっているのか、問題点はあるのか、などを見ていきましょう。

1-3-1.耐震補強工事の現状

首都直下型地震や南海トラフ地震など、今後も大規模地震が予測されている今、被害を最小限に食い止めるため耐震補強工事は非常に重要です。
しかしながら、2013年の段階で、旧耐震基準の1981年6月1日以前に建てられた「耐震性なし」の住宅は約900万戸も残っています。(「住宅の耐震化の進捗状況」国土交通省資料)
そして、2013年11月からは「改正耐震改修促進法」により、不特定多数の人が利用する大きな建築物には、耐震診断とその結果報告が義務付けられました。政府としては、2020年には「耐震化率約95%」、2025年には「おおむね解消」を目標としています。

1-3-2.耐震補強工事の問題点

現在、耐震補強工事は「なかなか進まない」という問題点が挙げられています。それには、以下のような理由があるからです。

  • 助成金や補助金制度があるものの工事費用が高い
  • 地震災害に対する意識が低い
  • 工事をしても「これで安心」という実感がわかりにくい
  • 業者の選定が難しい
  • 耐震補強設計を見ても工法、費用などが最適なのかわからない

2.耐震補強工事が必要な住まいとは?

耐震補強工事が必要なのは、どのような住宅なのでしょうか。ポイントを挙げますのでぜひ自宅をチェックしてください。

2-1.新しい耐震基準前に建てられた住宅

1981年6月より前に建築確認を申請して建てられた住宅は旧耐震基準で、それ以降は新耐震基準(大地震でも建物が倒壊しないことが前提)で建てられています。旧耐震基準で建てられた住宅は、耐震診断をして耐震補強をすることが必要です。

2-2.耐震診断で補強工事が必要とされた住宅

耐震診断では主に以下のことをチェックします。

  • 住宅全体の劣化度
  • 地盤の沈下
  • 基礎にヒビが入っていないか
  • 壁の量が足りているか(壁の量が少ないと耐震強度は低い)
  • 建物を支える壁の「縦横の配置バランス」は取れているか

問題が見つかった場合は、補強工事が必要です。

2-3.これまでに大きな災害に見舞われたことがある住宅

今までに、大地震・浸水・火災・車の衝突などの災害に見舞われたことがある家は、見た目に問題がなくてもダメージを受けていることがあります。
耐震診断を受けた結果、基礎の一部が損傷を受けたり耐力壁内部が痛んでいたりすることもあるのです。

2-4.増築した住宅

新築から15年以上経過し、何度か増築している家は要注意です。既存の部分と増築した部分の接合がきちんと行われていないと、地震によるダメージを受けやすくなります。

2-5.ピロティや吹き抜けのある住宅

1階が柱だけで壁のない「ピロティタイプ」の住宅や、2階の床がほとんどない「吹き抜け」の家などは、耐震診断が必要でしょう。また、店舗でよく見かける「1階のガラス面が大きい建物」も同様です。

2-6.「誰でもできるわが家の耐震診断」をチェックして問題がある住宅

「誰でもできるわが家の耐震診断」は、国土交通省と日本建築防災協会が発行した「木造住宅の耐震診断と補強方法」の中に示されている診断方法です。これで住宅の耐震度や弱点などがわかります。ぜひチェックしてみましょう。結果によっては専門家に耐震判断をしてもらうことをおすすめします。

3.住まいの耐震補強工事の種類

ひとくちに「耐震補強工事」といっても場所によっていろいろ方法は異なります。どのような種類があるのか見ていきましょう。

3-1.基礎の補強

建物や住宅を支えているのは「基礎」部分です。基礎がしっかりしていなければ、大地震に耐えることはできません。問題がある場合は、基礎と土台をしっかりつなぎ合わせる必要があります。

  • 無筋コンクリート(鉄筋の入っていないコンクリート)の基礎を、炭素繊維素材を使用した格子プレートで補強
  • 土台から上部をジャッキアップし、基礎と上部の間に免震用架台、免震装置を設置。設置部分に礎柱を設けて補強

などの工法があります。

3-2.屋根の軽量化

地震で建物が揺れたとき、屋根が重いと振り子のように大きく揺れるため建物が倒壊する危険性があります。重量のある日本瓦を使用している場合は、軽量な材質に変え耐震力をあげましょう。

リフォーム工房 造研による、軽量瓦への屋根のふき替えなど、リフォームを兼ねた耐震工事の例はこちらの写真をごらんください。

3-3.壁の軽量化

開口部が多く壁の少ない面、筋かい(※)が入っていない壁などは、地震により倒壊する危険性があります。そのため、横から加わる力から住宅を守れる「耐力壁」に変える必要があるのです。筋かいや構造用合板を付けて補強する工事などを行います。

※筋かい:柱と柱の間に斜めに入れる補強部材

3-4.接合部

柱・はり・土台の仕口(接合部分)が外れると、住宅の倒壊につながります。点検をして耐震用金具でしっかりとつなぎ合わせるなどの補強工事が必要です。

3-5.腐食している部分の修繕

土台や柱がシロアリによる被害を受けている場合は、土台を取り替えたり柱の根継ぎ(※)をしたりして修繕をします。

※柱の根継ぎ:柱全体を入れ替えるのではなく、腐っている部分だけに防腐・防蟻(ぼうぎ)素材を使って修繕する

3-6.耐震シェルター

経済的に大掛かりな耐震補強工事ができない場合、家屋が倒壊しても命を守れる「耐震シェルター(※)」を作ることもあります。従来の住宅に手を加えることなく、数日で設置可能です。

※耐震シェルター:住宅内の一部に作る、木材や鉄骨製の、頑丈な箱型空間

4.耐震補強工事の費用など

耐震補強工事は専門業者に依頼します。そこで、事前に費用や補助金、業者選びなどの知識を頭に入れておきましょう。

4-1.耐震補強工事の費用相場

耐震工事費用は、住宅の築年数・面積・補強箇所・工事内容などによってばらつきがありますが、平均的には約120万円〜150万円といわれています。また、部分的なら100万円以下でできる工事もあるのです。目安となる予算と工事内容の一例を挙げてみましょう。

  • 予算120万円:壁の補強2〜3か所、壁の補強に伴うホールダウン金物の設置4〜6か所、外付けホールダウン金物の設置4〜5か所、基礎のひび割れ補修など
  • 予算65万円:外壁の柱と土台に対し、パネルを取り付けて土台と柱の結合を強化する工事
  • 予算40万円:木造住宅に耐震金具を10個取り付けて、土台や柱などの接合部分を強化する工事
  • 予算25万円:1間(182cm)の壁に筋かいをする工事。相場は、壁10.5間に対して10〜15万円(材料費込み)。屋外から行う場合は、外壁の仕上げが必要なので別途3〜5万円が必要

あくまでも目安なので正確な費用は業者に見積もりを出してもらいましょう。
また、鉄筋コンクリートの場合の目安は、総延べ面積に対して約15,000円/㎡〜50,000円/㎡(免震工事を除く)です。(一般社団法人 東京建設業協会)

4-2.耐震補強工事の補助金や融資について

耐震補強工事は、国や地方公共団体から助成金を補助してもらえたり、住宅金融支援機構から融資を受けたりすることもできます。

4-2-1.補助金について

戸建て住宅の耐震補強工事を行う場合、上限約100万円の支援を受けられる地域は多くなってきました。一例をご紹介しましょう。

  • 渋谷区の例:木造住宅耐震コンサルタント派遣事業に基づく診断で、構造評点1.0未満(※)と診断された住宅の耐震補強工事
  • 千代田区の例:昭和56年以前に建築され区の耐震診断を受けた木造住宅

※耐震診断の構造評点

  • 1.5以上:倒壊しない
  • 1.0〜1.5未満:一応倒壊しない
  • 0.7〜1.0未満:倒壊する可能性がある
  • 0.7未満:倒壊する可能性が高い

4-2-2.融資について

耐震補強工事は、独立行政法人住宅金融支援機構から融資を受けることも可能です。
条件は、同機構が定めた耐震性基準に適合する工事であることで、上限は1,000万円までとなります。詳しくは、同機構のホームページにある「リフォーム融資」をごらんになってください。

4-3.耐震補強工事業者選びのポイント

きちんとした耐震リフォームを行うためには、耐震補強工事に強いリフォーム会社を選ぶことが大切です。以下のようなことに注意しながら選びましょう。

  • ホームページやパンフレットなどに、建物の耐震リフォームを手がけてきた実例があるか
  • きちんと耐震診断を行わずに、診断結果を出したり診断当日に工事を始めようとしたりしないか
  • 「このままだと家が潰れますよ」など不安を煽(あお)るようなことをいわないか
  • 床下や屋根など、簡単な耐震工事ばかりしようとしてないか
  • 「激安」「格安」など料金の安さばかりを強調していないか

5.耐震補強工事〜よくある質問〜

耐震補強工事についてよくある質問をご紹介しましょう。

Q.耐震補強工事をすると税金面で優遇されるのでしょうか。
A.一定の条件を満たせば、所得税や固定資産税の減税を受けることができます。たとえば、東京23区なら、工事後の家屋の半分以上が居住スペース・費用は50万円以上・耐震基準に適合している証明書を受けているなどが条件です。詳しくは、国土交通省の「耐震改修に関する特例措置」をごらんください。

Q.木造2階建ての家ですが耐震診断はどのようなことをするのですか。
A.耐震診断は屋外調査から行います。

  1. 外周調査(ブロック塀の傾きや目地のクラックの有無など)
  2. 基礎の調査
  3. 屋内調査(壁の筋かいの有無など)
  4. 屋根裏調査
  5. 床下調査(基礎の状態やシロアリ被害の有無など)

の流れで行うのが一般的です。調査結果は現地調査票に記入し、それに基づいて診断書の作成を行います。

Q.新しい耐震基準を満たしている、安全な木造住宅の見分け方を教えてください。
A.木造住宅の場合は、「建築確認済証」の公布日が2000年6月1日以降なら安心でしょう。1995年の阪神・淡路大震災で多くの木造住宅が倒壊したことから、2000年に耐震基準をより強固にする法改正が行われたからです。

Q.耐震診断の費用はどれくらいかかるのでしょうか。
A.建物の規模や状況によっても異なります。木造住宅で、図面照合や目視調査なら1棟12〜25万円程度です。鉄筋コンクリート造りは、500円/㎡~2,000円/㎡程度、延べ床面積1,000㎡以下は2,000円/㎡以上になります。日本建設業連合会の「耐震診断費用の目安」をごらんください。

Q.耐震補強工事の費用が心配です。業者に見積もりを取ってもらってから決めてもいいのでしょうか。
A.リフォーム工房 造研では、無料でお見積もりを行っています。お気軽にこちらのフォームからお問い合わせください。また、電話でもお問い合わせを受け付けております。こちらの電話番号からお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたか。地震に強い住宅にするために必要な、耐震補強工事について、基礎知識・工事の種類・費用などをご紹介しました。地震大国日本で暮らしていくには、非常用袋や予備の飲食物を備えるだけでは不十分です。家族や自分の命、家財道具などを守るためには「家」そのものを丈夫にすることが重要になります。素人でもチェックができる「誰でもできるわが家の耐震診断」で、ぜひ自分の家の状態を調べてみましょう。
もし、不安がある場合はプロの耐震診断の依頼をしてください。耐震補強工事をする場合は、リフォームと合わせて計画する、補助金制度や融資を利用するなど、できるだけリーズナブルにできる方法を選びましょう。
リフォームと耐震補強工事に関しては、リフォーム工房造研「施工実例」のページをごらんください。